サバ缶、宇宙へ行く #11 最終回 ドラマの内容と感想  #鍵ドラ

2026年 春ドラマ

2026年 春ドラマ 月曜9時から
ネタバレありの感想です。

ここに、一つの宇宙がある。

「うちのサバ缶も宇宙へ飛ばせるんちゃう?」
「うちらの手で宇宙へ!届けよう、宇宙に!」
「君たちのやり方で宇宙を目指そう」
「宇宙に飛ばすで!」

漆黒の闇を照らす星々のように

「みんなで宇宙飛ばそうや!」
「宇宙へ飛ばしたい!」

一つ一つ

「宇宙まであと少し!」

小さな思いが光となり、輝いている。

「ほんまにうちらのサバ缶、宇宙へ行くんや」

思いが消えない限り、この宇宙は輝き続ける。

朝野と黒瀬が話している。
朝野は、サバ缶が宇宙に飛んでいくところを生徒に見せてあげたくて、種子島に行く旅費の援助を校長先生にお願いしたが、特定の生徒だけを特別扱いすることはできないと言われたと話している。
でも、どうしても飛んでいくところを見せてあげたい。
町の色々なところに募金箱が置かれる。

朝野が食堂に来ると、みんな快く出してくれたと募金箱を出され、ありがとうございますと受け取る。
食堂の和子は、店主を見直したと話す。
この町のみんなで、生徒たち送り出そうって、この人が言い出した。やっぱりいいところある。
この店始めた時を思い出したと子猫の話が始まり、そろそろ帰ると言ったが止められ、帰らせてもらえない朝野。
店主は、寒そうな子猫を抱いて、一晩中ずーっとそばにいた。
その時、結婚してよかったと思ったと和子は言う。
募金再婚でもしそうですねと言う朝野。

朝野は学校で、生徒たちに募金を渡す。
ありがとうと言われ、僕じゃなく町の人たちねと言う。
てか種子島ってどこ?
いや種子島は…。

職員室では、朝野と奈未が話している。
鹿児島県でしょ?私行ったことないと言う奈未。
みんな喜んでた、しっかり見届けてきてと言う朝野。
奈未は、引率は先生の役目、ずっと見てきたのは先生、私だけ行ったら同級生に悪いと言う。
それを聞き、いいの?と嬉しそうな朝野。
本当に?マジで?いいんだ、ありがとう。種子島か、種子島…嬉しそうに口笛を吹きながら廊下を歩いている。

始まりは、小さな夢だった。

「我が校伝統のこのサバ缶を、この町から宇宙に運びたいです」
「やっと見つけたと思ったのに」
「夢はまだ終わっとらん!」

その夢は、誰かの心を照らし、次第に膨らんでいった。

「役に立つか立たんかで見るもんじゃないやろ、夢は」
「若水から続いとるみんなの夢や」
「夢が派手なんは、叶った瞬間だけやろ」
「夢は裏切らん」

高く

「私たちの夢は…」

遠く

「後輩たちに託します」

宇宙へ飛ばすために。

「みんなで育ててきた、みんなの夢だな」
「絶対に、うちらで飛ばそう、みんなの夢」

朝野と彩花たち4人が、歩きながら話している。
打ち上げ予定時刻は明日の朝6時半、宿から車で大体30分以上かかるから、絶対寝坊しないように。
本当に飛ぶなんてまだ信じられない。
ここまで来るのに15年もかかったんでしょ?
15年前っていうと君たちは…。
3歳!赤ちゃんじゃん。でも、そう考えたら本当にすごい。わたしたちがそれぐらいから先生たち始めたんでしょ?
先輩たちが止めずに続けてくれたからね。
途中でやめていたら、私たちはここにいないのか。
先輩たちが先に走って、持っていたバトンを次に渡して、また走って、また渡して…。
リレーだ、長距離すぎるリレー、15年リレーだ。
そして最後に、鯖街道を宇宙へ繋げるために、君たちがアンカーとして走ってくれた。

木島から、種子島にいる朝野の元へ連絡があり、打ち上げ場所付近で火災のトラブルがあったから延期になったという。
奈未に連絡する朝野。
延期で、打ち上げはいつになるかわからない。
今夜は民宿に泊まって、明日帰ると残念そうに話す。
奈未は、みんなは大丈夫?落ち込んでない?…落ち込んでるよね、先生もと言う。
電話を切り、畳に倒れ込む朝野。大きくため息をつく。
生徒たちも、何しに来た、しょうがないと落ち込んでいる。
朝野は、これはこれでよかったのかもしれないと言う。
先輩たちも、あと少しで飛ばすことができなかった。そういう悔しい思いとか、簡単じゃない夢への挑戦とか、肌で感じるいい機会だったのかも。
彩花は、夢は叶うか叶わないかが大事じゃないんだって、持った時から自分が変わり始めてる。奈未先生が言ってたやつ、とみんなに話す。
私たちも変わったんじゃない?
ていうかお腹すいた、美味しいもの食べたい。
じゃあ食べようかと朝野が言うと、先生のおごり?肉食べよ肉!肉!…と盛り上がる。
そういうとこも引き継がれんだよなとつぶやく朝野。

「飛ばしたかったな、サバ缶」

夢は

「先輩らがやっとったやつなんですけど」

いつも届きそうで届かなかった。

「うちらで作ろう、宇宙キャラメル」
「宇宙食になるかもしれないんです」
「これからは俺らの時代や」

時間という壁に阻まれる中…

「後輩たちがちゃんと引き継いどった」

それでも夢を見続けた。

「うちの缶もOKになったんやって」
「その先輩たちは、本当は自分たちの手で宇宙へ飛ばしたかったんじゃないかな」
「次に繋ぐのが私らの役目やった」
「鯖街道を宇宙まで繋いでください」

次から次へと繋がれた夢は…

「私たちが引き継いでもいいですか?」
「やってみなわからん」

輝きを増していった。

小浜へ帰ると、ドーナツ屋の田所が、打ち上げ見れなくて残念だったなと言う。
それはそれでいい経験になったと言う朝野。
田所は、生徒たちへ労いと言いドーナツをくれる。
受け取って帰ろうとすると、似たような経験を何度もしてきたと追いかけてきて話し始める。
いつかは海外進出と言っていた、いろんなチャレンジをしてきたが、そろそろ潮時かもしれんと言っている。
お店には、外国人のお客さんが来ていて、英語で呼ばれる。
よくわからないが、最近海外のお客さんがよく来るという。
不思議に思う朝野。

朝野は学校に着き、奈未にドーナツを渡す。
実習室に移動し、教室の中を感慨深げに見ている。
そんな様子を見て、いつ飛ぶんだろうねと声を掛ける奈未。
朝野は、せめて飛ぶところはここで見送りたいと言う。
奈未は、今までのお礼、まだちゃんと言えてなかったと話す。
私がこうしてここで楽しく教師をやれてるのは、先生のおかげ、先生との出会いがあったから。
それを言うなら僕の方こそだよと言う朝野。
赴任したての頃、全然学校にも馴染めてなくて、何がしたいかも全然わかんなくて。
そんな時に、楽しそうにダンスを踊ってる菅原さんを見た。
その笑顔が本当に素敵で、生徒たちのそういう楽しそうな瞬間、もっとみたいと思った。
あれから15年か。本当にたくさん見てきたな。
でもそれは、あの時菅原さんと出会ったおかげだと、僕は思ってる。
だからありがとう。
奈未は、泣かせようとしてる?サバ缶を宇宙に飛ばすまで涙とってるからやめてと言う。
その時、朝野の携帯に木島から連絡がくる。
補給船再打ち上げの日程決まったって。

夢は必ず届く。
そう信じた大人たちがいた。

「数だけで切られんのは納得できん!」

消え入りそうな夢を守ろうと、立ち上がった大人たちがいた。

「宇宙は、すぐには届きません。でも、だからこそ挑戦する価値があるんです」
「ほんまはやりたいんちゃう?佐伯と」

小さかった夢は、やがて関わった者たちみんなの希望の光となった。

実習室に彩花たちがいる。黒瀬、朝野、奈未も入ってくる。
実習室には大きなスクリーンが用意され、補給船の映像を映している。
今度は本当に飛ぶ?無事に飛びますように。
固唾を飲んで見守る。
JAXAでも、いよいよ飛ぶのねと見守っている。
カウントダウン。
無事に発射する。
JAXAでは、拍手が沸き起こり、歓声も上がっている。
あの子たち、本当に宇宙へ繋げてくれたのねと言う皆川。 
黒瀬は映像を見ながら、本当に飛んでると泣きそうになっている。
飛んでますねと涙をにじませる朝野。
生徒たちも皆涙をにじませている。
やったな。

ドーナツ屋には、外国人のお客さんがたくさん来ていた。
田所がよく分からないでいると、柚希が英語ペラペラで帰って来る。
これ見てと外国の雑誌を出し、見ると柚希が載っている。
向こうでドーナツ屋出したらバカウケしたという。
アメリカで成功するなんてすごい!と言うと、これはおっちゃんの店、海外で店出すの夢だったでしょ?夢は、みんなで叶えんとな。
泣きそうになる田所。

職員室で、朝野と奈未が話している。
柚希、昨日帰って来たらしい。アメリカでドーナツ売ってたんだってと話す奈未。
さすが佐々木さん、度胸あるねと言う朝野。
琉空も小浜でカフェ開いたって。今度みんなで開店祝い行くから、先生も来てよ。
もちろん。
宇宙でサバ缶が食べられるの、みんな楽しみにしていた。いつになるんだろ。
JAXAでは、木島が走っている。
木島から学校に電話があり、ISSにいる真中宇宙飛行士から連絡が入った、明日サバ缶を食べるそうで、ライブ中継するから、ぜひ生徒たちに見せてほしいそうですと言っている。

みんなに伝えた朝野は、実習室に飲み物とお菓子を用意している。
食堂でも、映像を見る準備をしている。
JAXAでも、いよいよですねと言っている。
実習室にも食堂にも続々人が集まっている。
最後に奈未の同級生たちが到着する。
横断幕を持って美咲も遅れて入ってくる。
中継が始まる。

2005年、一人の新任教師が福井県小浜市にやってきた。

「相手にされるかどうかも、やってみなきゃわからない」
「生徒たちの思い、潰してどうすんだよ」

生徒たちと歩み続けた宇宙食開発への長き道のり。

「11年かけて少しずつ育ててきた」
「結果が出ん日もあるやろ。でもな、頑張ったことまで消えるわけじゃないで」

ここで生きる大人たちと、宇宙を見守る大人たちに背中を押されながら、夢のバトンをつなぎ続け追いかけた夢。
その夢がついに、2020年ここへたどり着いた。

サバ缶が映る。俺らのサバ缶だ、信じられない。もう泣きそうと話す寺尾たち。
サバ缶が映っただけで乾杯する食堂にいる大人たち。
浮いているサバ缶を、真中宇宙飛行士がキャッチすると、盛り上がる実習室。
それでは、今回は特に話題の宇宙食をご紹介しましょうと話し始める真中宇宙飛行士。

このサバ缶は、なんと福井県の高校生たちが、何年もかけて開発した宇宙食なんです。
いい匂いがします。
粘度の方は大丈夫でしょうかと言い、ひっくり返す。
粘度もバッチリ。見てください、裏返しても汁がこぼれません。
宇宙で食事をするときには、よくスプーンを使います。簡単にすくえると大変ありがたいのですが。
スプーンを差し込み、これはとても柔らかいと言う。
肝心要の味の方はどうでしょうか。
いただきます。
実習室も食堂も、固唾を飲んで見守る。
大変優秀です、とっても美味しい。
若狭小浜高校の皆さん、美味しい宇宙食をありがとうございます。

歓声があがる。生徒たちは抱き合って喜んでいる。朝野もみんなと喜んでいる。
真中宇宙飛行士は、各国クルーをお招きして、サバ缶パーティーもいいですねと言っている。
食堂もみんな拍手をし、今夜はとことん飲むと盛り上がる。
JAXAでも拍手が沸き起こり、鳴り止まない。皆川も東口も感動している。
実習室では、みんなで写真を撮ろうと言い、朝野は何か一言と言われ、「やってみなわからん!」と拳を上げる。それを聞き、みんなも「わからん!」で写真を撮る。

高校に来ている木島。
朝野と木島は握手をしながら、お互いにありがとうございますと言い合う。
15年です。
生徒の皆さんに言われた一言が、今でも残っているものがありましてという木島。
まずいものは食べたくないですよねと言われた時、グサッときた。
僕は、この15年にすごく意味と価値があるなってと言う朝野。
寺尾君が、うちらのサバ缶宇宙へ飛ばせるんちゃう?って15年前に言い始めて、そこからスタートしている。
この思いが繋がっていって繋がっていって繋がっていって、今サバ缶は宇宙へ行って。
思いが繋がっていく夢が繋がっていくっていうことに意味がある。
僕も、夢って素晴らしいって教えてもらった。
木島は、夢が1個あるという。
実家が豆腐屋で、その豆腐をなんとか宇宙に飛ばせないかというのが夢。
手伝いたいと言う朝野。本当ですか?やりたいですと盛り上がる2人。そこへ、皆川と東口がやってくる。
東口は、初めての小浜はどうですかと聞かれ、 思っていた以上に、のどかなところと答える。
ここから、宇宙へ飛んでいったなんてねと感慨深げに言う東口。
皆川は、朝野先生が離れると寂しくなると言う。
ここでたくさんの瞬間に立ち会ったと言う朝野。
生徒たちが自分たちで答えを出した時の、キラキラとした奇跡のような瞬間。
それを最前列で見れて、本当に本当に贅沢な時間だった。
また戻ってきます、またみんなと一緒に夢をみたいから。

琉空は、小浜でカフェを開いていた。カフェに同級生が集まっている。
遥香は、フリーのベビーシッターをやってみようかなと言っている。 凪沙は、2年以内には独立しようと思っているという。
柚希は、ハワイに視察に行くという。
夢見てる時の方が楽しい。
奈未は、しょうがないから、この町は私と寺尾で守っていくかと言う。この町は宇宙と繋がってるからなと言う寺尾。

遠く、果てしない夢を見る者たちがここにいた。

神社には、赤ちゃんを連れてお宮参りをした早川と桑田美桜がいる。
そこに宮井も合流する。
早川と美桜は、2人で小料理屋を出すという。
宮井は、食品開発をやりたくて、東京の本社に希望を出しているという。3人で夢中になっていたあの時が忘れられないと言っている。

夢を託し続けた者たちがここにいた。

井端と佐伯は一緒にキャンプをしている。
井畑はもう次の夢を見てるという。
命を繋ぐめっちゃうまい災害食を作る!宇宙食作った、なんでも作れる。
また同じ夢を見てるという佐伯。作れるよ、俺たちで。
豚汁を作っていて、これうまい!銀河一の豚汁だ〜!と叫んでいる。

夢は、すぐには届かない。

小浜の駅には、瑠夏たちが集まっている。
寿々は、福井の地酒を世界中で売ってみたいから、その一歩の留学で、シドニーに行くという。
寂しそうな菜那歌。
奏仁は、ビジネスで成功したらみんなシドニーに連れていくと言っている。
その頃には、私が宇宙に飛んでいるという瑠夏。

それでも人は夢をみる。

学校には、彩花たちがいる。
彩花は、大学を卒業したら先生になるという。先生たちから受け取ったものを、次は誰かに渡したいと言っている。
彩花が言ってた、夢を持ったその時から変わることができるってやつ、本当かも。
遊んでばっかで、それはそれで楽しかったけど、夢を持って、うちらも変われた。
これからたくさん夢見よ。

夢があふれるこの世界は…

「サバ缶、宇宙へ行く」と書かれた黒ノートを閉じる。
宇宙でサバ缶が食べられた日に実習室で撮った集合写真が飾られている。

今日も、美しい。

朝野が歩いていく。
海、空、宇宙を見て、また歩き出す。

夢に…

また、黒ノートを開く生徒がいる。

終わりはない。

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